木の視点・森の視点  message & report 豊田裕章(豊田歯科医院院長)  TOYODA DENTAL CLINIC
新東三国小学校特別授業  (2007・12・30掲載)
大阪市淀川区新東三国小学校で特別授業をしてきました



 12月5日に、大阪市淀川区新東三国小学校で特別授業をしてきました。
友人でもある新東三国小学校の原田誉一先生は、教育熱心で、著書も数冊書かれており、環境問題についていろいろなところで講演もされています。
ほんとに素晴らしい先生です。 

 当日は、原田先生が担任されている6年生(3クラス)を対象に、食生活と環境問題とのつながりについて話をしてきました。できるだけ子どもたちにわかってもらえるように話をしたつもりですが、まだまだまとめ方が不十分で、反省点も多々ありました。
 以下、子どもたちに伝えたこと、伝えたかったことを書きます。

1、食を語る前に

食育で何を育てるのでしょうか?
 丈夫な体を育てる、
 豊かな思いやりのある心を育てる、
 そして、地球全体のことを考える心を育てること!

「もったいないこと」はできるだけ減らす
「めんどくさいこと」をすすんでやる

 自分で動くことが、体も心も強くなり、エネルギーの無駄遣いを減らし
 地球環境を守ることにもつながる!

「食べる」ことは他の生き物の「生命」をいただくこと
できるだけ「近く」のものを「気候・風土に合った」食べ方で食べる
できるだけはじめの姿がわかる食べ物を食べる

近くのものを大切にしよう! 
自分のエネルギーをしっかり活用して、不便な生き方の良さを見直そう!
 
 さて、私たちの体は、どんなものでできているか知っていますか?重さでいうと、私たちの体の中で一番多いのは、水なんです。たとえば、体の重さを10とすると、そのうちの6が水で、残りの4がたん白質や油(脂肪)やカルシウムなど自分が食べた物です。 
 ですから、元気で丈夫な体をつくるための第一歩は、ふつうの水を飲むことです。
のどが渇いた時や、ごはんやおやつを食べる時には、ジュースやコーラやスポーツドリンクではなく、体に一番大切な水(あるいは、番茶・ほうじ茶・麦茶)を飲んでくださいね。
 ペットボトルの水は、水道水の200から1000倍も高くつく水です。遠くから運ぶことで余計なエネルギーを使っています。ペットボトルというごみも出ます。
飲む水は、身近な水道水にしましょう。もし水道水をそのまま飲むのが不安なら、浄水器をつけてもいいけど、炭(備長炭や竹炭)に一晩つけておくという方法もおすすめです。
 
2、食について

 私たちは、“ヒト”という生き物(動物)ですね。ヒトは、どんなものをどれだけ食べればいいのでしょうか?それは、歯をみれば、わかるのです。
 大人のヒトの歯は、上下とも左右で8本ずつあります。(一番奥の親知らずの歯まで生えてきた場合)口の中全部で、32本です。
 左上の8本で見てみると、やや平たくて先の四角い前歯が2本、これは野菜やくだものを食いちぎったり、かんで小さくしたりする歯です。となりに先のとがった歯が1本、これは動物の肉を引きさく、骨から食いちぎるための歯です。でこぼこのついたやや四角い箱のような歯が5本、これは、米や麦・とうもろこしなどの穀物やいもなどを、すりつぶして食べるための歯です。
 8本のうちの7本は、野菜やくだもの、米などの植物を食べる歯です。動物の肉を食べる歯は1本だけです。これをみれば、ヒトは、植物をたくさん食べる生き物だということがわかります。
 植物の中でも、特に、穀物=日本ではごはん(米)、これをたくさん食べることが大切です。これをこのまま弁当箱に、あてはめるとこうなります
 弁当箱の大きさを10としたら、6ぐらいはごはんをいれて食べてください。
残りの4のおかずは、肉ばかりじゃなくて、豆や野菜や海草もしっかり食べてください。決して、ごはんよりおかずが多くならないように!

  一日でお茶わん3〜4杯は、ごはんを食べましょう!
 
 おかずやお菓子を食べすぎたり、ジュースやコーラを飲みすぎたりすると、ごはんをたくさん食べられなくなるので、気をつけてください。
 私たち日本人は、お米をしっかり食べることで、元気でじょうぶになりますので、朝昼晩きちんとお米のごはんを食べてくださいね。
 
なぜ、ごはんを食べることをすすめるのか?

 先ほど書いた理由に加えて、

@今の日本の人々は、たん白質や油や砂糖の食べすぎで、でんぷんを昔の半分ぐらいしか食べていません、ですから、今よりおかずやおやつを減らして、もっと多くでんぷんを食べなくてはいけないのです。
Aでんぷんの食べ物としては、日本で代表的なのはパンとご飯(米飯)がありますが、日本で食べるパンは、材料の小麦粉を外国からたくさん持ってきています。食べ物を遠くから持ってくると、それを運ぶのに石油などのエネルギーをいっぱい使うので、地球の水や空気を汚します。箱や袋もたくさんいるのでごみも多くなります。食べ物がくさったり虫がついたりしないように、たくさんの薬を使うことにもなります。
 近くでとれる食べ物だとこの逆のことが言えるのです。
 だから、平日(月〜金曜日)はできるだけ、近く(国内)でいっぱいとれるお米のご飯中心の食べ方をしましょう!
Bお米でつくったパン(米粉パン)が最近多くなってきています。たとえ近くでとれるお米でも、パンにしてしまうと、砂糖や油やくすり(添加物)の多い食べ方になっ てしまうので、平日に食べるのはあまりおすすめできません。
新東三国小学校特別授業レポート
 閉じる
豊田歯科医院  〒556−0014 大阪市浪速区大国3−6−14  TEL:06−6632−1590 FAX:06−6634−3815    ホーム